転職活動も最後の方になってくると、転職先における自分の給料の話が出てくると思います。

候補となる会社が複数あったら、給料は比較基準としてかなりのウェイトを占めるのではないでしょうか。

その際、ボーナスが占める割合を確認しておくとより納得度の高い転職が実現できると思います。

給料のみで考えた場合という前提はつきますが、この記事ではボーナスの割合が低い会社を選ぶことをオススメします。

ボーナスの割合が高いのはリスクでしかない

たとえば、年収600万を会社側が提示してきたとして、そのうちボーナスの金額が150万円だったとします。

割合でいうと給料の総額のうち、25%がボーナスというケースですね。

あとは、残りの450万円を12ヶ月で割り算して月の給料の額を出してみると以下のような内訳になります。

この内訳をAパターンとしておきましょう。

年収のトータル 600万円
月の給料の額 37.5万円
ボーナス 150万円

もうひとつ、Bパターンを作りましょう。

年収は600万円で、ボーナスが50万円を想定しているパターンにしてみましょう。

同じように割合を出してみるとこんな感じですね。

今度はボーナスの比率が約8.3%になりました。

年収のトータル 600万円
月の給料の額 約45.8万円
ボーナス 50万円

AパターンBパターンも、年収の総額は変わらないし、一見すると何も問題ないように見えます。

あなたはどちらのパターンの会社を選びますか?

この場合Bパターンの会社ほうが手堅く確実に想定通りの年収を受け取ることができるので、Bパターンがオススメです。

なぜかというと、ボーナスは会社の業績と連動して変化するからです。

企業が転職時に提示する年収モデルは会社の売上が好調に推移して、年度の目標を達成できた場合を想定しています。

つまり、達成できなかった場合はボーナスは下がります。

そうなると目標未達のときにAパターンのほうが影響を受けやすくなってしまいます。

例えば業績が悪化してボーナスを一律で10%カットする、となったとします。

Bパターンの会社のボーナスは50万円の10%なので5万円減りますが、Aパターンの会社は150万円の10%となり15万円も減ってしまいます。

3倍の差がついてしまいました。

以前の日本、景気がよかった時代は特に気にしなくてもよかったのかもしれません。

ただ、これを書いている2023年時点の状況からすると、会社が右肩上がりで常に成長していく時代ではないように思います。

むしろ、目標を達成できていない企業の方が多いのではないでしょうか。

雇われて働く側からすると、ボーナスの割合が高いのはもはやリスクでしかありません。

会社を経営する側からいうと、ボーナスの割合を高めに設定しておくことはむしろ都合がいいんですね。

月給は業績が変動しても変わらずに支払わないとですが、ボーナスの場合は業績次第で払う額をコントロールすることが可能です。

(もちろん、業績が傾きすぎると月給も減ってしまう可能性はありますが、ボーナスよりは減りにくい)

より確実に転職前に想定していた年収を受け取るためには、ボーナス比率が低めに設定されているBパターンの会社を選んだほうがよいと思います。

ボーナスの算出方法も確認しておこう

ボーナスの算出方法がどうなっているかも、可能なら転職前に確認しておきましょう。

算出方法は実にさまざまで、会社の業績と完全に直結している場合もあれば、業績以外の要素が加味されて決定される場合もあります。

業績以外の要素というのは、本人や所属部署が期初に設定した目標や努力を評価するということですね。

そうした業績と連動しない要素が含まれている場合はボーナスが減るリスクが少なくはなります。

また、完全に経営者の独断で決定という場合もあり、算出方法が非公開だったり曖昧であるというケースもあります。

転職を決める前に確認をして、できる限り納得をして入社したいところです。

もちろん給料以外の条件も大事

ここまで給料におけるボーナスの割合は低い方がオススメですと延々と書いてきましたが、もちろん給料は転職を決める際のひとつの条件でしかありません。

仕事内容や、自分のキャリアプラン、一緒に働くメンバーや環境などいろいろな側面から転職先となる会社をチェックした上で最終的な判断をするとよいでしょう。